性感染症の予防法

ピルで予防する方法

ピルとは,
ピルとは,生理のリズムをつかさどる2つの女性ホルモン(卵胞ホルモン<エストロゲン>と黄体ホルモン<プロゲステロン>)が入った薬です。これらのホルモンは卵巣でつくられるのとほぼ同じもので、ごく少量飲むことで妊娠を防いだり、生理に伴う様々なトラブルを改善するなどの効果があります。 日本でも1999年から、ホルモン量が少なく副作用も少ない(低用量ピル)が使えるようになりました。

米国の実例からもピルは未成年者に多様されるが未成年者は 経済的にも生活スタイルからも毎日服用したり、 同じ時間に服用する事は困難である。 ピルを普通に服用していても5%が妊娠するとされるが未成年者の 場合妊娠率ははるかに上回ると考えられる。 また、未成年者はほとんど未婚者のため、 妊娠した場合、中絶手術を受ける結果にになることが多い。 米国のデーターはそれを実証している。
  (米国における妊娠中絶件数 1975ー1992の資料より)
すなわち、ピル解禁前も後も毎年、ほぼ同じ中絶件数であり、 決して、中絶件数は減っていないのが現実です。

◆ピルの役割と効果
ピルを飲むとどんないいことがある?
経口避妊薬ピルの一番の働きは、確実な避妊ができることで先進国の女性が使用するようになりました。

ピルの役割と効果については、
①精子の侵入を防ぐ
②排卵を抑えて受精できなくする、
③子宮内膜を増殖させないため、たとえ受精しても着床できない。この3つの作用の相乗効果によって、ほぼ100%確実に妊娠を防げるのです。

ピルの効果最近はピルを避妊以外の目的で処方することも多くなりました。おもな症状として、子宮内膜症、生理痛、過多月経、不規則な生理の周期、生理前の諸症状 [月経前症候群(いらいら、便秘、下腹痛、ニキビなど)] などがあげられます。
生理にまつわるさまざまなトラブルは、2つの女性ホルモンが短期間のうちに劇的に変化する為に起きるもの。ピルを飲むと、体内のホルモン量がいつもほぼ一定になるため、トラブルが解消されるのです。実際にピルをのんでいる人へのアンケートでも、避妊だけが目的の人が約4割なのに対して、それ以外は、生理不順や生理痛、過多月経の緩和などの(副作用)を期待してのんでいる、という結果が出ています。 

・ 一番重要な副作用は血栓症(エコノミー症候群など)です。卵胞ホルモンには血液を固まらせる作用があるため血の固まりが出来やすくなります。
・ 悪心、不正出血、乳房の張りなど3割のかたに見られます。しかしそのほとんどは3ヶ月内服を続けるとおさまってきます。

副作用は大丈夫? 太る心配は?
不安の声が多い副作用ですが、実際にピルを服用した人の内、副作用があらわれたのは、わずか10人に1人程度。しかも、回答が多かった不正出血、吐き気などは、のみつづけることによって解消されるもので、血栓症などの深刻な副作用は1件も起こっていません。ちなみにピル=太ると思っている人もいるようですが,体重がふえた人は1%未満にとどまっており、心配しなくてもいいといえるでしょう。


*ピルは性感染予防には100%が可能ではありません。

◆ピルの正しい飲み方
ピルは、どうやってのむの?
・1日1錠、いつもほぼ同じ時間にのむようにします。
(21日間のんで7日休む)という28日間がひとつのサイクル。休みに入ってから、だいたい3日後くらいに出血(みせかけの生理=消退出血)が起こります。

・出血は数日で終わる人が多いですが,次の薬のサイクルは、出血が終わらなくても29日目からスタートします。なお、ピルには1サイクル分が21錠のタイプと、のみわすれを防ぐ為にプラセボ(休薬期間用のホルモンの入っていない偽薬)が7錠ついた28錠のタイプがあります。また、21日間すべて同量のホルモンが入った(1相性)と、女性の自然なホルモン分泌パターンにあわせて3段階に量が変えてある(3相性)があります。

予定にあわせて生理をずらす方法は?
21日間のみ続け、約3日後に消出血がはじまるというピルのサイクルを利用すれば,旅行や大切な予定と出血をずらすことができます.サンデースタートと言って、生理開始後の最初の日曜日からのみ始める事で、週末に消退出血がおこらないようにする飲み方も必要です。
ただし、この方法では、即日の避妊効果は期待できない為避妊を目的としている場合、のみ始めの7日間は、他の避妊方を併用する必要があります。

ピルの服用やめればすぐ妊娠できる?
ピルをのんでいるために不妊になることはありません。実際に,ピルをのんでいても休薬期間中にはうたた寝状態だった卵巣が目覚め,既に排卵の準備をすすめているのです。休薬明けにのみ忘れると妊娠する可能性があるのは、そのため。ピルをのむのをやめてから、はやければ翌月、遅くとも3カ月後には妊娠できる状態にもどります。

*ピルは、万能の避妊薬ではありませんのでご注意してください。


◆ピルを飲めばコンドームはしなくていい?
ピルを飲めばコンドームはしなくていい?
クラミジア、HIVなど、セックスによって感染する性感染症(STD)を防ぐにはコンドームが必要です。お互い感染していないことが明らかな決まったパートナーどうしのセックスなら、ピルだけでも大丈夫ですが、相手が別の人とセックスをしていないといいきれないときは、コンドームを併用したほうがいいでしょう。避妊はピルでSTDの予防はコンドームでするのが、世界の常識とされています。


*ピルもコンドームも避妊における万能製品ではありませんので、パートナーと協力しなが正しい使い方をして性生活をエンジョイしてください。


◆ピルを他の薬と一緒に飲む場合
ピルを他の薬と一緒に飲んで大丈夫?
胃薬や便秘薬、頭痛薬,風邪薬など、ふだん飲むことの多いほとんどの薬はピルといっしょにのんでも良い。但し、抗生物質のなかには同時にのむとピルの避妊効果を下げるものがありますし、副腎皮質ホルモンや坑うつ剤などのなかには、ピルとの併用で薬の作用が強く出てしまうものもあります。医師や薬剤師には、ピルをのんでいることをはっきり伝えましょう。


結論から言えば、ピルや子宮外避妊器具(IUD)はSTDを予防する方法にはならず、最も強力な武器はセックスをしないか、男性あるいは女性側に装着するコンドームを使用する以外にはないと言うことになる。しかし、コンドームの問題点は、ピルやIUDほどには避妊効果に信頼がおけないということである
その意味からも我が国のように、コンドームで避妊もSTD予防もできるという考えはこの際改めなければならないでしょう。

◆ピルが使えない人はどうしますか?
ピルを使えない人っている?
35歳以上でたばこを1日15本以上吸う人がピルをのむと、心臓発作や脳卒中を起こすリスクが高くなるというデータがあるので、本数を減らすことのできない人は避けたほうがよいでしょう。
それ以外では、妊娠中、授乳中、過去に血栓症を起こしたことのある人、原因不明の不正出血がある人、現在子宮ガン、乳がんにかかってる人など。飲んではいけない人はごく限られています。


■ピルを飲んではいけない人(厚生労働省がまとめたデーターを抜粋9
 1.以前にピルを飲んで、過敏症を起こしたことがある。
 2.エストロゲンに関係があるガン、乳ガン、子宮体ガン、子宮頸ガンや子宮筋腫がある、およびその疑いがある。
 3.医師が診断して、原因がわかっていない性器からの出血がある。
 4.血栓症静脈炎、肺塞栓症、脳血管障害、冠動脈疾患にかかっている、以前これらの病気にかかったことがある。
 5.35歳以上で、1日15本以上タバコを吸う。
 6.血栓症の素因がある。
 7.抗リン脂質抗体症候群である。
 8.大きな手術を4週間以内に予定している、手術後2週間以内、産後4週間以内、長期間安静の状態である。
 9.肝臓に重症な障害がある。
 10.肝腫瘍がある。
 11.脂質の代謝異常がある。
 12.高血圧の症状がある。(ただし、軽度の高血圧症は除く)
 13.耳硬化症がある
 14.妊娠中に黄疸(おうだん)、持続性そう痒(よう)症がある、または、妊娠ヘルペスを起こしたことがある。
 15.妊婦、または、妊娠している可能性がある。
 16.授乳をしている。
 17.思春期になる前である。
 18.偏頭痛があり、偏頭痛の前に光に敏感になったり、星のような光が見えるなどの前兆がある。
 19.肺高血圧症又は心房細動を合併する心臓弁膜症がある。
 20.以前に亜急性細菌性心内膜炎を起こしたことのある心臓弁膜症がある。
 21.血管病変を起こしている糖尿病がある。

 ピルを飲むときに慎重な判断を必要とする人
 1.40歳以上である。
 2.乳ガンになった家族がいる、または、乳房に結節がある。
 3.タバコを吸っている。
 4.肥満である。
 5.血栓症になった家族がいる。
 6.軽度の高血圧症である。
 7.耐糖能の低下がある。
 8.ポルフィリン症である。
 9.肝障害がある。
 10.心疾患、腎疾患がある、または、以前これらの症状を起こしたことがある。
 11.てんかんがある。
 12.テタニーがある。
 13.前兆のない偏頭痛がある。
 14.心臓弁膜症である。


◆ピルをのみ忘れた場合
ピルをのみ忘れたらどうなりますか?
のみ忘れない本来の服用時間から12時間以内の遅れならばセーフです。もし飲み忘れに気付いたら、1錠目の錠剤を思い出したときにすぐ服用します。残りの錠剤は通常の服用時刻に飲み続けて下さい。1日に2錠飲むことになるかもしれません。
12時間以内であれば、ピルの避妊効果は持続します。

低用量ピルは、副作用を減らす為に避妊効果がでるぎりぎりまでホルモン量を少なくした薬なので毎日忘れずキチンとのむことが大切です。特に注意したいのが、そのサイクルののみ始めの1週間休薬期間中は、卵巣が目覚めて既に排卵の準備が進んでいる為、休薬期間明けのこの時期にのみわすれると,排卵してしまう可能性が高いからです。

24時間の遅れの場合本来の服用時間から24時間以上の遅れで気付いたときは、まず気づいたときに1錠目と2錠目の錠剤計2錠を服用します。次の日の朝にその曜日の錠剤を服用します。さらにその日の本来の服用時間にもう1錠服用します。この1錠には21日目の錠剤を使います。2日間2錠ずつ服用し、3日目からは通常通り服用します。このようなケースでは、14日間、コンドーム等の他の避妊手段を取る必要があります。このケースは妊娠の可能性が高くなるので注意してください。
48時間以上あいてしまった場合は、その周期はのむのを止めて、つぎの生理または他の方法で避妊しましょう。消退出血がおこったら、新しいシートで再びのみはじめます。


*ピルは、万能の避妊薬ではありませんことを理解しておいてくださいね。




コンドームで予防する方法

避妊・性病予防のため、性交時に男性器にかぶせて用いるゴム製の用具。サック。スキンのことを呼称します。コンドームは薬局やドラッグストアで販売されています。最近ではコンドームの自動販売機も設置されるようになり簡単に購入できるようになったりインターネット通販でも気軽に購入できます。

また、男性用コンドームが、男性のペニスに装着するのに対し、女性用コンドームは、女性の腟内に装着する女性用避妊具である。外陰部と腟内の双方をおおう構造により、精子の侵入を防ぎ、性感染症に感染する危険も減少する。男女両方の避妊具を装着して性行為はしないようにしましょう。陰部が摩擦を起こして炎症をきたすようなことになります。

コンドームは射精のときだけに装着するのではSTDの予防にはなりません。射精以前にペニスの先から分泌される体液にも、ウィルスがいる可能性があるからです。

アナルセックスやオーラルセックスでも感染防止のためにコンドームの装着が必要です。

コンドームで性病を予防する
セックスパートナーの数が多い人ほどSTD感染の危険が高まるのが上図でもおわかりいただけると思います。STD性行為感染症の予防に対して、いかに無防備であるかがデーターを見てもわかります。


使用上の注意
1.コンドームの使用は、1個につき1回限りです。その都度、新しいコンドームをご使用ください。

2.コンドームには爪や歯、その他硬いものに強く触れないようにしてください。
その時のキズが使用中破れの原因となります。

3.天然ゴムラテックスを素材にしているコンドームの使用で、かゆみ、発赤、じんましん、むくみ、発熱、呼吸困難、喘息様症状、血圧低下、ショックなどのアレルギー性症状をまれに起こすことがあります。このような症状を起こした場合には、直ちに使用を中止し、医師に相談してください。

4.コンドームは男性のペニスに装着し、女性の膣内に挿入する性行為に適用するよう設計されています。これ以外の使用は破れる危険があります。

5.エイズを含む性感染症は、接触感染ですのでコンドームは必ず性器接触の前に装着してください。精子は射精時のみならず、射精前後でも流出します。
引き続き性行為を行うときは、特にご注意ください。

6.膣内に挿入する坐剤、外部性器に塗布する軟膏などの医薬品やベビーオイル、マーガリン、ローション、ハンドクリームなどと接触すると、コンドームが劣化し、破れる危険があります。
コンドームの使用時には、これらと接触しないよう注意してください。

7.使用期限を過ぎたコンドームは破れの危険がありますので、使用しないでください。

(注意)下記の場所に保管しないでください。
a) 直射日光のあたる場所
b) 高温多湿の場所
c) 防虫剤などの揮発性物質のある場所


購入時の包装に入れたまま保管し、その都度、取り出してください。
個別包装のまま携帯しないでください。

【コンドームの正しいつけ方】
コンドームは、避妊と性感染症(STD)予防を目的とした医療用具です。コンドームは粘膜に精液や膣分泌液が接触することを防ぐだけでなく、セックスの時に性器の粘膜に小さな傷ができることを防ぐことで性感染を予防します。
コンドームなしでのセックスでは、性感染症の感染の危険度が非常に増加します。性感染症の予防には、コンドームに対する正しい知識を身につけ、正しい使用方法を実践することにより、自分自身だけでなくパートナーへの感染も防ぐことが大切です。

■ 男性用コンドームの正しいつけ方

注意!射精の前後にも精液は出ている

コンドームは、ペニスがパートナーの性器に接触する前に、勃起状態で装着してください。相手の性器への接触前から装着していないと、避妊や性感染予防の効果が得られません。
何故ならば、精子は射精時だけでなく、射精前後にも微量ですがペニスから流れ出ているからです。

コンドームの使い方
コンドームを傷つけないように袋から出す
包装の袋を開けるときは、コンドームを片方の端に寄せ、反対側の端を指で破ります。その際に袋を開けた切れ端の部分は完全に袋から切り離してください。中途半端に残すとコンドームを出すときに傷めることがあります。

*ステップ1 表裏を確認してから表面を上にして亀頭の上に置きます。その際に、コンドーム先端の精液だまり部分を軽くおさえて空気を抜いてください。空気が入ったまま装着すると、使用中に破れる危険性があります。

*ステップ2 コンドームには裏表がありますのでよく確かめます。
コンドームを扱う際は清潔な手で行い、爪などで傷つけないように注意してください。暗い部屋では表裏を間違えることがあるので、コンドームの端を触っただけで表裏がわかるように練習しておくと安心です。

*ステップ3 コンドームを根元までゆっくりおろす
つける前に勃起したペニスの皮を下方向に根元まで引っ張り下げます。毛を巻き込まないように注意して、コンドームをゆっくり両手の指でペニスの途中までおろします。根元に余っている皮にはコンドームをかぶせないでください。

*ステップ4 射精したらすぐにはずす
射精したら、すみやかにコンドームの根元を押さえながら、精液が漏れないように膣、肛門からペニスをゆっくり抜いてください。

*ステップ5 使用後のコンドームは再使用しない
使用したコンドームは水洗トイレに流さず、生ゴミとして処理してください。

破損、脱落時の注意

コンドームはゴム製品であり、破れたりはずれたりすることが起こります。その際には、お互いの体に付いたパートナーの体液を速やかに洗い流すことが必要です。

※ ペニスを挿入していた男性はペニスを洗うと共に、排尿します。
※ ペニスを膣内に挿入されていた女性は速やかに立ち上がり体液を排出し、ビデで膣内を洗浄します。
※ 口腔内に射精を受けた場合は速やかに精液を出しうがいをします。
※ 直腸内に射精を受けた場合は速やかに浣腸、もしくは排便します。